説得と言いくるめ

ふっと思ったことから。 最近、話し合いにもいろいろあるんだなと思うようになってきた。 中でも、「説得」と「言いくるめ」。 2つとも相手を納得させるためにするものやけど、その効能が大きく違う。説得は、相手と自分のしたいこと・思いなどをぶつけて、相手が自分の気持ちを理解することで成立する。 ポイントは
    1. お互いの言い分が、それぞれ相手に伝わること。
    2. 両者が納得すること。
    3. 後々違和感が残らないこと。
ことに、「説得」の意味合いがあるのだと思う。 替わって「言いくるめ」は、相手をいかにうまくやり込めるかがポイントとなる。「やり込める」、つまり「納得した気にさせる」んである。 こいつは
    1. 言い分が伝わってるようで実は伝わってない。または相手の意見を全て論破(主に正論で)していること。
    2. 片一方が主導権を握ってること(対等でない)。
    3. 結局主導権側の全面勝訴。
になることが多々あり得る。 確かに、相手が「はぁ?何言ってんの?」っていう内容の話をしてきたのなら、「言いくるめ」に近い感じで主導権を握ってしまうこともあるかもしれない。 けど忘れて欲しくないんは、無関係な事項を挙げての説得(論点がずれている)、すべての意見の否定は「言いくるめ」と同義なのだ。 話をしていると、その人が本当に人の話を理解しようとしてくれているのかがよく分かる。「説得」と「言いくるめ」にはその違いがはっきりと出る。納得した形で終わる「説得」をするには、相手の意思を理解しないとできないのだ。そしてその意思に対して「説得」する場合、的を得た説明・話・意見でないと相手は「納得」しない。そして、相手の気持ちを、的を外した内容で返していくと、それは「説得」ではなく「言いくるめ」になるのだ。 「言いくるめ」が常に成功するとは限らないが、どのみちそれは相手を根本から「納得」させることができていない。一時的なのである。 だから、後々「言いくるめ」られた人から不満がふつふつと沸き起こる。 その仕事・その場限りの関係ならそれでもまだ大丈夫だが、仲間・同僚・友人を「言いくるめ」続けると、その先どうなるかは目に見えている。 そうならないようにしたい。